ゲームとは何か

By | 2017年3月6日

先日「ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド」が発売されました。

当日の仕事後自宅の近所のTSUTAYAで購入して、早速プレイしてみましたがこれは久々にワクワクするゲームだと思いました。

広大な世界と高い自由度は冒険心をくすぐりますね。

ひとつ印象的に感じたのは、これだけ自由度が高くありながら非常にまとまった感じがあることです。

この「まとまった感じ」は実はゲームの本質に近い部分なのではないかと思いました。

そして、今この本質的なものは、データ容量やスピード、映像の美しさなどの技術面ばかりに目がいって忘れがちになっている部分なのではないかと感じたのです。

ゲームの本質とは

ゲームとは何かというのを私なりに考えてみたときに、それは「ある価値観に基いて世界との接点を構築しそれを通して世界を学び変える力を養うもの」と言えるのではないかと思います。

そして、これが「遊び」になるのだと思います。

まとまりのあるゲームというのは、世界をとらえるための価値観が絞り込まれており、かつ、この価値観が世界との接点となるように構築されています。

例えばアクションゲームで言えば、走ったりジャンプしたりするアクションが世界との接点となります。

そしてこのアクションがシンプルであればあるほど面白いのです。

用意された有限の世界との接点を使って、どのように世界を変えてゆくか、これは非常に魅力的な挑戦です。

初期のゲームソフトは今から比べると技術面では遥かに劣るものの、このゲームの本質的な部分で言えば遥かに高度なものだったのではないかと思います。

自由度とはなんでもできるということではない

最近はとにかくなんでもできるゲームというものが出てきていますが、私はこれが自由度の高いゲームであるとは思いません。

こういったゲームは世界との接点に関する提案がないからです。

自由度の高いゲームとは、ある価値観に基づいた限られた世界との接点を用いて、いかのプレイヤーの創造力を発揮できるフィールドが用意されているかというところになるのだと思います。

この点で、ゼルダの伝説の新作は、本当の意味で自由度の高い作品に仕上がっていると思います。

これからのゲームの姿

進化した技術を用いて、本当の意味でゲームが進化するのはおそらくこれからだと思います。

私が今後のゲームの進化について考えるとき、おそらく以下のように二極化してゆくのではないかと思います。

①自らが直接に世界と関わるもの・・・VR技術
②キャラクターを通して世界と関わるもの・・・AI技術

これまでのゲームでは、ゲーム内の世界と関わるときに多くの場合仲介役としてのキャラクターを必要としました。

プレイヤーはキャラクターと一体となりキャラクターを通して世界と関わるのです。

しかし、キャラクターを通しての世界との関わりには限界があります。

自分はその世界の中にはやはり入れないのです。

ただ、VR技術の登場はこの事情を一変させるでしょう。

もはやゲームをするのにキャラクターは必要ではなくなるかもしれません。

しかし一方で、プレイヤー・キャラクター・世界の関わり方をもっと鮮明な形にしたゲームも登場するかもしれません。

それはプレイヤーは世界には入れないという現実を受け止めた上で、キャラクターとプレイヤーの接点の重点をおいた仕組みです。

AIが進化すれば、キャラクターはある程度自立した存在になってくるでしょう。

そこでプレイヤーがキャラクターとのコミュニケーションを通じて世界を見ることでより感情移入度の高めるゲームが出て来るかもしれません。

ひとつのアイディアとしては、プレイヤーは意志を、キャラクターは感情を司るような仕組みです。

プレイヤーはある程度はキャラクターを思い通りに動かせますが、感情的な部分(本能的な部分)は制御が難しくなります。

プレイヤーは常にキャラクターを気遣いながらゲームを進めなければなくなることで、キャラクターへの愛着を深めます。

これによって何が起こるかといえば、感情がゲーム世界へのひとつの接点となりうるようになることです。

例えば、これまでいくらストーリー上で愛し合う二人がいても、それはあくまで固定されたストーリーでしかなく、その愛情がゲームを左右する要素になることはなかったわけです。

しかしキャラクターがAI化すると、キャラクターがプレイヤーの意志に背くことが出てきます。

例えば愛する人と別れないといけないときに、キャラクターは後ろ髪をひかれるわけです。

そのときにプレイヤーは何を感じるでしょうか?

キャラクターの気持ちに心を動かされることでしょう。

キャラクターが独立した生命を持つことで、プライヤーはこれまでにない感情を覚えることになります。

この仕組みはゲームから得られる体験の幅を大きく広げてくれるのではないかと考えています。

まとめ

これはあくまで私の見解でしかありませんが、今後のゲームの進化を楽しみにしたいと思います。